暗い劇場の舞台に立つ、白いチュチュのバレリーナのモノクロ写真

美しい舞台衣装も楽しみだけれど、レッスン着も素敵で、参考にしたい着崩し方をしている。ま、てんで様にならないので、いつもの自分のウエアになっちゃうんだけど。

習っていない方にも楽しめる作品を選んで、4本を紹介したい。(配信の情報は2026年8月時点のもの)


ブラック・スワン(2010)

「白鳥の湖」の主役をめぐって、主人公のニナが完璧を追い求めるあまり追い詰められていく話。

バレエ映画であるというより、ナタリー・ポートマンの狂気の演技だと思う。そしてそれと互角に戦う、ミラ・クニス。ライバル役のリリーを演じている。

髪を纏めず、フロアに立つなんて100%禁じ手。非現実的だったけど、単純に面白かった。それに芸術監督のトマ・ルロワ(ヴァンサン・カッセル)に執着するなんてストーリーもちょっと少女趣味っぽい展開。しかし、ドラマティック仕立てで、何度観ても楽しめる。配信はAmazonプライム・ビデオとDisney+の見放題にあるほか、Blu-rayも出ている。

映画「ブラック・スワン」Blu-ray のジャケット

ホワイト・クロウ 伝説のダンサー(2018)

ソ連のバレエダンサー、ルドルフ・ヌレエフが1961年に亡命した実話を映画化したもの。若き天才が西側の自由に惹かれ、ギリギリの決断をする瞬間が見どころ。当時の時代背景や芸術家の葛藤が丁寧に描かれている。ヌレエフを演じたオレグ・イヴェンコは実際のバレエダンサー。

ただ正直に言うと、男性ダンサーには思い入れが今ひとつになる。女性ダンサーよりもアクロバティックになって、何か超人過ぎるからかも。ジャンプも回転も、超人過ぎる。

U-NEXTの見放題にあるほか、DVDも出ている。

映画「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー」DVD のジャケット

リトル・ダンサー(2000)

1984年、イングランド北東部の炭鉱町。母を亡くした11歳のビリーは、父の言いつけでボクシング教室に通わされていたが、その隣でやっていたバレエ教室に惹かれていく。女の子たちに混じってレッスンを受けるうち、ウィルキンソン先生に才能を見出される。監督はスティーブン・ダルドリー、ビリーを演じたのはジェイミー・ベル。

バレエ習ってる人で観てない人の方が少ないんじゃないかと思えるほどの古典。私も何度も観た。U-NEXTの見放題にあるし、Blu-rayも出ている。

才能が見出されていくプロセスが丁寧に、キレイゴトですまない側面も含めて語られている秀逸さ。

似た手ざわりのものだと、ファースト・ポジション(2011)というドキュメンタリーもある。ユース・アメリカ・グランプリというバレエコンクールに挑む子どもたちを追った作品で、各国から集まった子どもたちそれぞれの事情や夢が描かれている。こんなのも良いよ、という一本。

映画「リトル・ダンサー」Blu-ray のジャケット 映画「ファースト・ポジション 夢に向かって踊れ!」DVD のジャケット

ベジャール・バレエ ローザンヌ(2007、NHK等)

これは映画ではなくNHKで過去に放送されたドキュメンタリーだけれど、観たことがない人は一度観てみてほしい。モーリス・ベジャールというコンテンポラリーバレエの巨匠の世界。

古典バレエとは全然違って、男性ダンサーの強さが全面に出た作品群。

正直、すごいんだけど、いま一つ感情移入が出来なかった。個人の感じ方だと思う、好みの問題というか。暗いのは嫌いじゃないけど、ピンとこなかったかな。

同じ「ローザンヌ」でも、こちらはコンクールの話。NHKは毎年、ローザンヌ国際バレエコンクールの秀逸な番組を放映してくれる。こういうところは流石だ。スイスのローザンヌで開かれる、若手ダンサーの登竜門と言われるコンクールで、Eテレの「若きバレエダンサーたちの熱き決選」として毎年放送されている。2026年は7月4日の放送、444人の応募から決選に残ったのは21人だった。