秋のある日のお稽古。
繰り返し、身体に刷り込む
まず最初に、炭所望(すみしょもう)を私が指名されてやった。
炭が灰の中で、キレイに並ぶ姿がとっても好き。
良いかどうかは、正解もないので良くワカラナイんだけど。私の炭手前は「あなたらしい、きちんとしてる」って誉めてもらえた。
きちんとしてるなんて自分で思ったことは一回もないけど、所作も炭手前も、ヒトトナリが現れるということは腑に落ちる。
この日は四ヶ伝の台天目と唐物。それから薄茶で、茶碗荘(ちゃわんかざり)と茶入荘(ちゃいれかざり)をやった。
台天目の扱いや、唐物のお道具を扱う場合の袱紗の扱いは、久しぶりでも手が覚えている感じ。
ただ、膝退(しったい)、膝行(しっこう)の所作を完全に忘れている。
先生からは、畳の歩き方を相変わらず指摘されることが多かった。
柄杓の引き柄杓も、あまり上手にならない。風炉も終わってしまうのに。
Balletも同じだけど、腑に落とすというまでには、繰り返し身体に刷り込まなければならないと痛感する。
先生に指摘されて、すぐ判って直せるというスピードが、少しずつ上がってくるのが、成長なのだと思う。
井戸端会議に花盛り
お社中のみなさんはというと、先生も気圧されているかのような、勢いで賑やかにお喋りが花盛り過ぎる!(苦笑)
最近の天候不良による、梨の不作とか。水没した河川の画像を見せ合ったり。直近の茶事で、お道具やら、お菓子やら、お弁当がなだ万だったとかなんとか。
さらには、お道具の御由緒や、淡々斎、玄々斎、圓能斎のお好みの茶道具etc.
私は本当はもうちょっと、お稽古に集中したいんだけど。サロンとして集まってお菓子とお茶を頂くことに夢中になっている年配のお社中がたくさん居るのも、やむ無しかな。
立ったり座ったりがままならないので、結局椅子に腰掛けたまま、井戸端会議に夢中になっている。
でも、諸先輩方々にお茶やお菓子を差し上げる練習になっている。
紅葉と、金沢の干菓子
主菓子は「紅葉」。可愛らしい雪平(せっぺい)は、白い求肥がフワフワで優しい口溶けの、素敵なお菓子。
干菓子は、みんな大好きかいちんと、和三盆の長生殿。
長生殿は金沢・森八の落雁で、紅い色は紅花で染めている。かいちんも金沢のお菓子で、寒天と砂糖でできている。「かいちん」は金沢の言葉で、おはじきのことだそうだ。
干菓子が、ふたつとも金沢から来ていた。
焼き菓子は、お土産のりんごのカステラ。
清風萬里秋
お軸は「清風萬里秋(せいふうばんりのあき)」。清々しい風が吹きわたって、見わたす限り秋の気配が満ちている、という禅語。
秋が満ちているって感じで、今の季節にピッタリ。
よくある質問
Q. 四ヶ伝(しかでん)とは何ですか?
裏千家で、唐物(中国から渡ってきた茶入など)や台天目といった、格の高いお道具の扱いを学ぶ点前です。どの点前を四つに数えるかは資料によって違いがあります。茶碗荘・茶入荘は、その手前で習う小習事(こならいごと)に入ります。
Q. 炭所望(すみしょもう)とは何ですか?
裏千家の小習事(こならいごと)のひとつで、亭主がお客に炭をついでもらう習い事です。炭の扱いが上手な人がいるときや、いただきものの炭を使うときなどにします。
Q. 雪平(せっぺい)とはどんなお菓子ですか?
求肥に卵白と白餡を加えて、白く練り上げた生地です。卵白が入るので、ふわふわとやわらかく仕上がります。雪のように白いおもち、という意味で雪平と呼ばれています。
Q. 長生殿とはどんなお菓子ですか?
金沢の森八が作っている落雁です。阿波和三盆糖と北陸産のもち米粉で作られていて、紅いほうは紅花で染めています。日本三名菓のひとつに数えられています。
Q. かいちんとはどんなお菓子ですか?
金沢の干菓子で、寒天と砂糖で作る琥珀糖です。外はシャリッと、中はぷるんとしています。「かいちん」は金沢の言葉で「おはじき」のことで、見た目もおはじきのように平たくて色とりどりです。